「タロット」の起源には様々な説がある。
エジプト・ユダヤ・インドなど、いずれも定説には至っていない。ただ、流浪の民、ジプシーによってあちらこちらで行われてたという資料があったが、俗説の一つといわれて、これも定かではなかった。
18世紀に入ると、フランスの学者クール・ド・ジュブランが『原始世界』を著し、その中で、タロットの起源をエジプトとし、その運びでがジプシーであったと言及した。
ただ、19世紀のはじめからジプシー研究が盛んに行われ、実は彼らが古代インドのサンスクリット語に近い言語を用いていたことや、旅の経路などがわかり、インド起源説が有力となった。
しかし、ジプシー達が旅の間の生活費を手相占いで稼いでいたことは歴史的事実であった。では、いつタロット占いが始まったのだろうか。
タロット占いのやり方を記したもので、最も古い記録はボローニャ大学の図書館の中から発見された。たった一枚の手書きの紙であった。そこにはカードの意味と占い方が記されていた。その紙から年代を特定すると、1750年以前になり、18世紀前半に記されたものだと推測できる。
ただし、この手記の内容は、一般の人たちが楽しむためのものであり、本格的な「占術」ではなかった。現在のようなタロットリーディングになる過程の旅は続く。
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